ご苦労様、鈴木亜久里2008年05月26日

 ここ数年、僕は決してF1の熱心なファンというわけではないのだけれど。(なんかそんなことばっかりいってるね、この頃)
 それでも、僕が熱心にF1を観ていた頃に活躍していた鈴木亜久里が、自分のチームを率いてがんばってる姿がテレビに映ってたこの頃は、琢磨の分かりやすいキャラクターもあって、応援してたんだよね。スーパーアグリ。
 
 F1ドライバの、どのくらいの人が自分のチームを作りたいって思うのか分からないけれど。でも、僕がF1見始めてから20年くらい経つけれど、元ドライバの名前を冠したチームって、プロストとアグリくらいしか思いつかないよね。
 だとしたら、プロストに次ぐ、快挙、なんだよね。
 
 もちろん、弱小チームだからお金もなくって、ホンダから型落ちのクルマもらってちょこちょこ改良してがんばってたのだけれども。
 それでも、たまには予選でベスト10に入ったり、決勝だって8位入賞とか、6位入賞なんて奇蹟も見せてくれたりして。
 フェラーリとマクラーレンとウイリアムズとルノー。その間はずいぶん離れちゃってるけれど、4強が歴然としているエフワン界で、更にトヨタもホンダも本気になってる中で、ワークスチームが8位だ6位だって、優勝したような騒ぎになるのも当然なんだよね。
 
 そんなチームが、このまえのトルコから、消えちゃったんだ。解散。
 もちろんずっと、資金難だったのは知ってるんだけれどもね。
 
 僕はよく分からなかったんだよね。
 僕は地上波でしかエフワンを観られない人なのだけれども。そしてフジテレビのエフワン中継にはホントに我慢できない人なのだけれども。
 でも、それしか観られないからしょうがなく観ていて。
 そして、よく分からなかったんだ。
 なんで、スーパーアグリの、佐藤琢磨の話題が少ないんだろう、って。
 そりゃあ、日本人初のエフワンドライバ、中嶋悟の息子が、しかもウイリアムズに乗ってるとなれば、それも絵になるけれど。
 でも、判官贔屓の日本人。ワークスチームを、私財をなげうって(かどうか知らないけれど)作って、貧乏にあえぎながら希望に満ちたレースをするアグリと琢磨が、理不尽に無視されてる気がしたんだよね。特に今年の中継で。
 
 そして、トルコGP直前の、解散宣言。
 
 世事に疎い僕は、まだよく分からなかったんだけれども。
 
 今日、Numberのスーパーアグリの記事を読んでね。ああ、そういう事なのか、って。
 つまんない事なんだけどね。
 
 つまり、スーパーアグリの解散は、スポンサー探しの失敗と、レギュレーションの変更によるワークスチームの運営費上昇にあるのだけれど。
 決まっていた大手スポンサーの契約金不払いとか、交渉中の大手スポンサーの理不尽な撤退とか。決まりそうだったスポンサーには、ホンダから規模が小さいとかケチがついたりとか。
 結局、兄貴分のホンダが、弟分を見捨てたっていう風に断じる海外の新聞もあったりして。
 
 その理由が、ある人の推測によると。
 大手メーカーは、(自分のマシンやエンジンを使っている)弱小ワークスチームが、自分より人気があったり前を走ったりするのが許せない。って。
 
 確かに、去年の成績を見てみると、
 第4戦で1ポイント、そして第6戦で奇蹟の3ポイントを獲得したスーパーアグリは、終盤戦でがんばったHONDAに結局抜かれてしまうけれど、ずいぶん長い間、HONDAよりもポイントで勝ってたんだよね。しかも琢磨がいるから、日本での人気もおいてかれてたし。
 型落ちのマシン恵んでやってんのに、生意気な、って思ったのかも知れないよね。
 
 エフワン中継だって、ホンダのスポンサードだからね。生意気なスーパーアグリに時間を割くな、なんてこともあったかも知れない。
 わかんないけどね。
 でも、そうでも考えなかったら、ジャパンパワーなんて無様な標語を絶叫するエフワン中継で、琢磨や亜久里の話題は少なすぎたよね。
 もちろん、中嶋一点主義っていう短絡的なフジテレビの選択だって事も大いにあるのだけれど。
 
 でも、そんな可能性に思い当たってしまったら。そんなっていうのは、HONDAによるアグリいじめってことだけれども。
 そんな可能性に思い当たってしまったら、もう、スーパーアグリのいないエフワンなんて、見たくないな。
 少なくとも、アグリを見捨てた(のかも知れない)HONDAと、フジテレビの中継は、見るのも嫌だな。
 
 モナコでハミルトンが勝って、今年もやっぱりおもしろくなりそうなのだけれども、ね。
 
 鈴木亜久里さん。
 鈴鹿の表彰台とか、最後にスポットで出てリタイアしたあと、川井チャンのインタビューで「次がんばって下さい」っていわれて、「次はないよ」っていった寂しげな顔とか。名シーンが多かったね。
 結局日本人で一番速かったんだよね。
 
 ありがとね。
 スポーツは若いヒトの情熱を楽しむものだけれども、オッサンの情熱、確かに伝わったよ。
 エフワンを、嫌いにならないでね。
 おねがい。
 
 
 ただ、それだけのはなし。

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