東京ジャズ 15周年 ― 2016年09月11日
西海岸の、オーケストラ サンフランシスコ響 MTT conducts Erich, Copland ― 2016年09月19日
いやあ。やらかしちゃったよ。
オオウエエイジのブル9がすごく良くて。あらためて楽しみにしていた兵庫文化芸術センター・佐渡裕のブル9。
なんとか金曜日のチケットを取ったんだけどね。補助席の。
当日、仕事終わりにそそくさと西宮の会場に向かったら。
あれ、なんかオカシイ。
暗い。誰もいない。
あれれ。
日にち合ってるよねえ。とチケットをよく見てみたら。なんと。
3時からやん。コンサート。
え。
平日3時から。。定期が。。
なんと。なんと。なんともいえん。
という訳で、いけなかったコンサートのことは忘れてね。
行って来たコンサートの話をするよ。
ちょっと前に、アメリカに行くことがあってね。サンフランシスコの近くの田舎町。
週末を挟んで違う年に移動するから、ぽっかり空いた土曜日。その土曜日に、たまたまサンフランシスコ響の演奏会があってね。わーい、ってチケットを取ったんだ。海外出張の常で、4時前に起きてiPadで遊んでた時にね。
不慣れなiPadから、エイゴのHPで入力して。わーい、いい席とれた。と思ったのだけれども。
折り返しの確認メールを見たら、あれ。金曜日になっている。。あわててキャンセルか土曜日への移動をお願いしたらね。土曜のいい席ありまっせって。前から7,8列目のど真ん中の席を取ってくれた。ありがとう。
という訳で。
サンフランシスコ空港から車でホテルに入ったから、当然僕はサンフランの郊外にいる野田と信じていたのだけれどもね。
海外ではきちんとワークするgoogle mapの乗り換え案内で見てみると、なんとホテルからサンフランまでは2時間以上かかるんだ。しかも、8時に始まるコンサート、終わってからじゃあ電車で帰れない。
まあ、いいや。
お目当ての曲は前半だし。つまんなかったら前半で帰ってくればいいし、面白かったら、タクでもなんでも使えるでしょう。
という訳で、行ってきたよ。
サンフランシスコ交響楽団。
MTT Conducts Copland and Reich
サンフランシスコの死役所の向かいにあるDavies Symphony hallは、何となくシンフォニーホールに似たホールでね。
高い天井からつられている透明アクリルの反射板とか、ステージ後ろに堂々と控えているパイプオルガンとか。パイプオルガンの大きさはそれこそ壁一面、っていう感じで,シンフォニーホールの比ではないのだけれどもね。
MTTっていうのは、アメリカの電話会社、ではなくってね。Michael Tilson Thomasっていうこのオケの常任指揮者。
そして、プログララムは。
コープランド、ガーシュイン。そして、良く知らないけど現代の作曲家、Reich。
いいなあ。アメリカの音楽をアメリカのオケで聴けるなんて。
とはいえ。
陽光と強風のサンフランの街を4時間もさ迷った後に飲んだビールのおかげで、とにかく眠たくってね。
僕の中でのメインプログラム。コープランドのビリーザキッド、うとうとしちゃったよ。だって、あまりにも気持ちがいいんだもの。
もったいなかったけどね。
今回のプログラムは、やたらセッティングが変わるプログラムで。
普通のオケの編成で演奏したビリーザキッドのあとは、ソプラノ歌手が入って。コープランドの中でもこれは知らない曲だったのだけれども、from Eight Poems of Emily Dickinson。歌曲集、っていうのかな。歌もの。
Susanna Phillipsっていう女性歌手が、なんともかわいくてね。コケティッシュ、っていうのかな。
英語の歌詞だから、ドイツ語よりは断片的に分かるのだけれど。
Going to Heaven!思わせぶりにくり返されちゃうと、きゅん、ってしちゃうんだよね。
そして、ガーシュイン。
プログラムに曲名があるけれど、これはこの歌手へのアンコールの位置付けで、SummertimeとI Got Rhythm。
ガーシュインはね、何度か書いているけれど、コープランドはどこまで行ってもクラシック音楽であるのに対して、ガーシュインは、ジャズ、なんだよね。演奏のアーキテクチャがJAZZのそれ、なんだ。
だから、日本のオケで聴くと、なんかちょっと気恥ずかしいことが多いのだけれども。
いやあ。さすがにアメリカのオケ。
Summertimeはまだオケの曲だったけれど、I Got a Rhythmなんて、ハンドマイク持って、オケも遠慮卯市内ビッグバンド状態。これがかっこいいんだ。なんか得した気分。
お客さんも、ブラボーコールじゃなくって、Yeah!!とか、ヒューヒューとか。口笛とか乱れ飛んで。いいなあ。
大満足の前半。
後半期かないなんて、もったいないでしょ。電車なんかどうでもいいや。
後半はね。Reichっていう現代の作曲家で。
最初の曲は、Double Sextet。まあ、その名の通り、なんだけどね。
ステージ上にふたつのセクステットが左右対称に並ぶんだけど。その編成がちょっと篇でね。
ピアノ、マリンバ、フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ。これで6重奏。鍵盤と打楽器が、ずっとリズムを奏でていて、その上で管弦がメロディーを受け渡す。
これは、ジャズだよね。
たゆたうリズムが20分もかけて盛り上がってくれば、それはもう、トランス状態。熱狂。
まだまだ元気な作曲家が2階から挨拶すれば、それはもう、大歓迎。いいなあ。
この曲が2007年の作品で、つぎの、最後の曲が1985年、なんだけどね。
この差が、完成度の差なのかな。最後のThree Movementsは、フル編成のオケで、同じように通奏のリズムの上でメロディーがたゆたうんだけど。前の曲でやってきたトランス状態がもう一度、っていう訳には行かなかったなあ。
でも。
なんかカジュアルで、ブラボーじゃない、心からの拍手と口笛が飛び交うオーケストラの演奏会。
そういうのも、いいよね。
SAN FRANCISCO SYMPHONY
September 10, 2016 at 8:00 pm
Savies Symphony Hall
Michael Tilson Thomas conducting
Susanna Phillips soprano
Copland Billy the Kid
Copland from Eight Poems of Emily Dickinson
Gershwin Summertime
Gershwin i Got Rhythm
Reich Double Sextet
Reich Three Movements
Premier Oechestra H 13