二つの断層 ― 2006年08月05日
また、ヒデのことだけれど。
ヒデ、中田英寿について書くことが出来る文章家って、そう多くないんだよね。彼自身が持っているインテリジェンスをきちんとコンテクストに落とし込めるインタビュー力と、文章力がなければいけないし、何よりヒデの身近に飛び込める人間、っていうのが限られているからね。
限られた人数、っていうの多分四人。金子達仁、小松成美、村上龍、そして中田英寿自身。具合の悪いことに、中田自身がきちんとホームページに発表してくれていた(いた!(;。;))文章のおかげで、中田記事の出来を測るハードルが、グンと高いところに設定されてしまったんだけどね。
この四人の中で、村上龍はNumber PLUSのエッセイ以上のことは多分何も言わないだろうし、ヒデ自身もそう。とするとカネコタツヒトと小松成美を楽しみにするしかないのだけれど。
とはいえ、僕は小松成美の本は読んだことがないんだけれどもね。
というわけで、雑誌「ゲーテ」の中田特集、by小松成美。ほんとは買わないつもりだったんだけど、やっぱり中田の記事欠乏症になって、買っちゃったよ。
多少感傷的な、でも視点がどこにあるのかよくわからない文章はまあこの際おいといて、引退を知りながらワールドカップ前後密着取材をしていた唯一のジャーナリストだろうから、いろんなエピソードは面白かったんだけれど。
でもさあ。この一文でなんか、読む気をなくしたよ。
中田と代表メンバーとの亀裂は徐々に広がり断層にまでなっていた。
いやいいけれどもね。
断層って。
これってカネコタツヒトの出世記事のタイトルだよ。しかもアトランタ五輪の時の、やっぱり中田がらみのチームの亀裂を描いた記事の。
なんだかなあ。
同じヒデの語り部として、お互い意識している部分もあるはずだから、知らないわけもないし、無自覚に使った言葉ではないんだろうけれど、それにしても、ひねりがないよなあ。
そんなこんなで、ちょっとフラストレーション。
だから、カネコタツヒコさん。ヒデの本書くのなら、いやワールドカップの本でもいいのだけれど。早くしてよね、なるべく。
ただ、それだけのはなし。
ヒデ、中田英寿について書くことが出来る文章家って、そう多くないんだよね。彼自身が持っているインテリジェンスをきちんとコンテクストに落とし込めるインタビュー力と、文章力がなければいけないし、何よりヒデの身近に飛び込める人間、っていうのが限られているからね。
限られた人数、っていうの多分四人。金子達仁、小松成美、村上龍、そして中田英寿自身。具合の悪いことに、中田自身がきちんとホームページに発表してくれていた(いた!(;。;))文章のおかげで、中田記事の出来を測るハードルが、グンと高いところに設定されてしまったんだけどね。
この四人の中で、村上龍はNumber PLUSのエッセイ以上のことは多分何も言わないだろうし、ヒデ自身もそう。とするとカネコタツヒトと小松成美を楽しみにするしかないのだけれど。
とはいえ、僕は小松成美の本は読んだことがないんだけれどもね。
というわけで、雑誌「ゲーテ」の中田特集、by小松成美。ほんとは買わないつもりだったんだけど、やっぱり中田の記事欠乏症になって、買っちゃったよ。
多少感傷的な、でも視点がどこにあるのかよくわからない文章はまあこの際おいといて、引退を知りながらワールドカップ前後密着取材をしていた唯一のジャーナリストだろうから、いろんなエピソードは面白かったんだけれど。
でもさあ。この一文でなんか、読む気をなくしたよ。
中田と代表メンバーとの亀裂は徐々に広がり断層にまでなっていた。
いやいいけれどもね。
断層って。
これってカネコタツヒトの出世記事のタイトルだよ。しかもアトランタ五輪の時の、やっぱり中田がらみのチームの亀裂を描いた記事の。
なんだかなあ。
同じヒデの語り部として、お互い意識している部分もあるはずだから、知らないわけもないし、無自覚に使った言葉ではないんだろうけれど、それにしても、ひねりがないよなあ。
そんなこんなで、ちょっとフラストレーション。
だから、カネコタツヒコさん。ヒデの本書くのなら、いやワールドカップの本でもいいのだけれど。早くしてよね、なるべく。
ただ、それだけのはなし。
いちばんぼし ― 2006年08月24日
すっかり、涼しくなったね。
僕の家は、今の職場から、その気になれば歩いて帰れる距離にあるんだ。このところ暑くて歩くのをずっとさぼっていたのだけれど、涼しい風にそそのかされて、久しぶりに歩いて帰ることにしたよ。
その途中にね。
淀川っていうおっきな川を東から西に渡るのだけれども。
その橋から見える、お日様が沈んだばかりの景色がね、とってもきれいで。
多分六甲山だと思うのだけれども、ちょっと遠くに山があってね、昨日降った夕立のせいだと思うけれど、その稜線がくっきりしていていい気分。その山に向かってね、阪神高速のだいだい色のランプが列をなして曲がりくねってく。
空を見るとね、稜線近くの、陽が落ちてくすみかけた肌色から、上を見上げるとまだ鮮やかな蒼まで、それはきれいなグラデーションでね。そのまま視線を移動して、後ろを振り返ると梅田の街のくすんだ黒い空になるんだけどね。
視線を戻して、お山の空にね、なんか不思議な、とってもきれいな光を見たんだ。
たぶんお日様は、まだ地平線には隠れていないで、お山の裏側あたりにいるんだと思うんだけどね。その、裏側にいるであろうお日様を中心として、放射線状に、ちょっとだけ鮮やかなだいだい色の光がね、広がってるんだ。
肌色から蒼へのグラデーションは、同心円状に拡がるよね。その中に、二つか三つ、放射線状に拡がる光の筋があってね。
よく、雲のすきまから漏れる光が筋になることがあるけどね、稜線から上に向かって拡がる筋って、なんか不思議で、ちょっと得した気分。
川を渡り終えてね、家が近くなってきたときに、もうすっかり紅色をなくした空をもう一回見上げたら。
今度は青から蒼へのグラデーションの中にね、キラキラ光る星を一つ、見つけたよ。
いちばんぼし、みつけた。
ただ、それだけのはなし。
僕の家は、今の職場から、その気になれば歩いて帰れる距離にあるんだ。このところ暑くて歩くのをずっとさぼっていたのだけれど、涼しい風にそそのかされて、久しぶりに歩いて帰ることにしたよ。
その途中にね。
淀川っていうおっきな川を東から西に渡るのだけれども。
その橋から見える、お日様が沈んだばかりの景色がね、とってもきれいで。
多分六甲山だと思うのだけれども、ちょっと遠くに山があってね、昨日降った夕立のせいだと思うけれど、その稜線がくっきりしていていい気分。その山に向かってね、阪神高速のだいだい色のランプが列をなして曲がりくねってく。
空を見るとね、稜線近くの、陽が落ちてくすみかけた肌色から、上を見上げるとまだ鮮やかな蒼まで、それはきれいなグラデーションでね。そのまま視線を移動して、後ろを振り返ると梅田の街のくすんだ黒い空になるんだけどね。
視線を戻して、お山の空にね、なんか不思議な、とってもきれいな光を見たんだ。
たぶんお日様は、まだ地平線には隠れていないで、お山の裏側あたりにいるんだと思うんだけどね。その、裏側にいるであろうお日様を中心として、放射線状に、ちょっとだけ鮮やかなだいだい色の光がね、広がってるんだ。
肌色から蒼へのグラデーションは、同心円状に拡がるよね。その中に、二つか三つ、放射線状に拡がる光の筋があってね。
よく、雲のすきまから漏れる光が筋になることがあるけどね、稜線から上に向かって拡がる筋って、なんか不思議で、ちょっと得した気分。
川を渡り終えてね、家が近くなってきたときに、もうすっかり紅色をなくした空をもう一回見上げたら。
今度は青から蒼へのグラデーションの中にね、キラキラ光る星を一つ、見つけたよ。
いちばんぼし、みつけた。
ただ、それだけのはなし。