優柔不断のクルマ選び 番外編 Volkswagen GOLF GTI (VI)2013年04月17日


 フォルクスワーゲンの、行きつけのディーラーさんが最近、といっても少し前になるのだけれども、引っ越しをしてね。そのせいか分からないけれど、一回千円で洗車のサービスをはじめたんだ。

 自分でちょろちょろホースを持ち出して洗う場所なんかないし、ガソリン屋さんで洗うと1,500円くらい取られるし、ノーブラシのコイン洗車は込んでるしで、たまにディーラーさんで洗ってもらうことにしてるんだよ。僕のpolo。

 洗車中にコーヒーをもらったり、具合の悪そうな所を相談できたりするのも良いよね。

 

 そして、もう一つ。

 引っ越ししてから、試乗車が少し増えたのかな。乗ってみたかったあのクルマやこのクルマ、洗車の待ち時間に少しだけ乗らせてもらうのも、それはそれは、楽しみなんだよね。ここだけの話。

 

 という訳で、乗ってきました。

 ゴルフ GTI。

 


 巷では、発表されたばっかりの新型ゴルフ(7番目のモデルだから、ゴルフVIIっていうんだね)の評判で持ちきりなのだけれど、実車はまだ来てないし。フツーのゴルフには今のところあんまり興味ないんだけれどもね。GTIは別でしょ。これは、もうすぐ旧モデルとなってしまう、ゴルフVIのGTIだけれどもね、もちろん。

 試乗車置いておいても、このクルマ、まだ買えるのかなあ? なんてことはおいておいて。

 あれ、乗りたい。

 

 このディーラーのありがたいところはね。もちろん今すぐ買う気がない、って分かっているのに乗らせてくれるのもそうなのだけれども、「コースもお時間もお任せします」っていって、送り出してくれる所なんだよね。

 まあ、買う気がない人に販売員一人つけるのは無駄、っていうことなのだろうけれど、嬉しいよね。

 という訳で、コーヒーとお菓子目当てでついてきた家人と一緒に、ゴルフGTI、乗ってきたよ。

 

 2リットルターボのゴルフGTIはね、価格帯の違いもさることながら、2リットルターボだったらレガシイでいいやん、っていうことで、前回のクルマ選びの俎上には載らなかったんだよね。だから試乗も初めて。わくわく。

 

 僕の乗っているポロGTIと比べるとね、ゴルフGTIは、200キロ重くて30馬力大きいのかな、大まかに。そして、0-100km加速は同じタイム。

 つまり、相対的にいえば、おっきな車体をおっきな力で引っぱって、結果として同じ加速、ってことだね。

 そのくらいの予備知識を持って。コース未定、時間無制限の旅、いざ、出陣。

 

 おおう。

 なるほど。

 

 乗り始めて、すぐに分かったのはね。

 オトナのクルマだね、これは。

 

 まず、音が静か。あくまでポロGTIに比べて、だけれども。

 ロードノイズもエンジン音も、ポロがそれほどうるさい、とは思っていなかったのだけれども、どうやらそれは間違っていたようだね。特にロードノイズ。シャーっていう高音が伝わってこない社内は、ノイズキャンセリングヘッドフォンをかけた飛行機内みたいに、ちょっとクラシックでも聴いてみようか、っていうくらいの静かさ。会話も伝わりやすいね。

 それから、エンジン音。

 ポロのエンジンは、2,000rpm以下とそれ以上で、完全に音が変わってね。ちょっとパドルシフトで一段落として臨戦態勢、っていうと、音がそれを盛り上げてくれるんだよね。助手席にまで伝えてしまうのが難点だけれども。このゴルフはそんなことが全然なく、涼しい顔(音)で高回転まで余裕綽々。ちょっと小憎たらしい。

 

 振動もね。

 助手席の家人が盛んに、静か、揺れない、がたがたしない、っていうのだよね。運転している僕にしても、突き上げが静かなのは十分に伝わってきて。

 あと、何をしても大丈夫な安心感。

 ポロはね、最初の試乗の時から、ああ、これはFFのクルマなんだ。その時の愛車、レガシイとは違うんだ、っていうことをいろんな所で(ホイールスピンとか、タックインとか^^;)で感じていたのだけれど、このゴルフは、そういう所がないんだよね。

 もちろん、僕がFFの運転とか、オートマの運転に慣れてきたとか、試乗車いじめるにも節度を持つ大人になったとか、そういう点が大きいのだろうけれど。

 ポロよりも大きいのは十分分かるけれど、贅肉感のない、張り切ったボディが、たわむことなく素直に曲がって、アクセル踏むと静かに、でもポロのように素早く加速して。

 なんて運転しやすいんだろう。

 

 もちろん、その分やんちゃな所は少なくってね。

 DモードからSモードにすると、ポロの場合はアイドリングが800rmpから1,000ちょっとまで上がって、さあ、走るぞモードになるのだけれど、そういうしかけ(なのかどうか知らないけれど)がないし、シートはよりホールド性が良いのかな、背中から脇いっぱいにくっついてちょっと暑気味。ポロみたいに汗かきながら運転する車じゃないのだろうね。

 

 もちろん、ゴルフより大きくって静かで、パワフルな高級車っていうのは、それこそ数え切れないくらいあるのだけれど。

 やんちゃなクルマであるポロのオーナーからみたゴルフGTIは、それはそれは頼りがいのあるお兄ちゃんで。

 例えば、大阪から僕のホームタウンである安曇野まで行こうとすると。

 ポロなら、東海北陸道で高山に行って、そこから安房の旧道を好んで走って、安曇野ついたらバタンキュー、っていう感じだけれども。

 ゴルフのGTIならば、王道の東名、中央経由安曇野インター行き。途中のオービスだけは気をつけて。ついた瞬間に、もう少し走りたいから帰ろうか、っていう感じになるのかな。

 

 美ヶ原や、今はいけない乗鞍を走るんだったらどっちが楽しいかなあ。

 

 運転する身になれば、もちろん。

 道のがたがたやうねりをダイレクトに感じながら、アクセルの開閉を音で感じながら、自分が操る感の大きい方が好き、なのだけれどもね。

 

 ああ、楽しかった。

 今度のゴルフVII、GTIっていつ出るんだろう? 楽しみ楽しみ。

 

 ただ、それだけのはなし。