これから、グイン・サーガを読む人へ ― 2009年12月14日

遂に。
最終巻が、発売されたね。
グイン・サーガ、第130巻、見知らぬ明日。
僕は、去年か今年の正月にタイスを脱出した117巻まで読んだきり、またちょっとグインの世界からは離れているのだけれど(アニメは録画して、ちょこちょこ見たりしてるけれどもね。懐かしいね)。
でも、もう置いてきぼりにされることはないんだね。これから少しずつ、読んでいくことにするよ、残りの13冊。もしかしたら、お正月休みにまとめて読み切ってしまうかも知れないけれどね。
これから、時が経っていって。
っていうか、今でもそうなのかも知れないけれど。
グイン・サーガを知らない子供たちが、中学生や高校生になっていくんだよね。
ライトノヴェルに囲まれた今の子供たちにも、グイン・サーガはとても魅力的だろうとは思うのだけれど。でも、文庫で130冊ある本の1冊目を、お小遣いの限られた子供が手に取るのはすごく勇気がいるよね。僕が子供だった時代、ペリー・ローダンがちょうど100冊とかいっていたけれど、僕は興味本位で1冊目だけ買ったけど、その長大な頂を目指そうとは思わなかったものね。
だから、もったいないよね。
もし、取っつきにくいっていう理由で、グイン・サーガがおじさんおばさんだけのものになってしまうとしたら。
このごろ、新書版で再刊行されてるんだよね、グイン・サーガ。多分ノスフェラス篇の16巻までだと思うのだけれども、それが新しい読者の獲得に役に立ったらいいね。
僕がいた、中学校か高校か忘れちゃったけれど、どっちかの図書館には、ペリー・ローダンが揃っていたんだよ。文庫本に無理矢理パンチで穴を空けて、ハードカヴァーを綴じ紐でくっつけたような体裁で。
それは多分、司書の先生の趣味だったのかなと思うのだけれども、文庫本を図書館で、っていうのはちょっと難しいよね。一般的には。
でも、やっぱり。
もったいないよね。
世界に類を見ない、日本の奇書が、風化してしまうのは。
だから。
難しいのかも知れないけれど。
ハードカヴァーで、再刊行してくれないかな、グイン・サーガ。
昔一回あったよね。何冊かまとめて合本にしたやつ。あんな、豪華な装丁でなくてもいいけれど、ファンタジー好きの文学少年少女が、いつまでも図書館で手に取れる様に、保存版としてのハードカヴァー、価値あると思うんだけどなあ。
えっ。
僕は買わないけどね、出ても。置いておく場所ないし。
でも、kindleでそれなりの値段でダウンロードできたら、老後の楽しみのためにダウンロードするかも、ね。
僕がグインを読み始めた高校の頃は、いろんな本を何人かの友達と回し読みをしていてね。栗本薫では、僕は魔界水滸伝の担当で、グインは借りて読む方だったんだ。卒業してからは自分で買って読むようになったけれど、だから、24巻くらいまではすっぽりないんだよね、僕の本棚に。
その後から手元に揃えておく、っていうのもなんか中途半端な感じがして、グインに関してはほとんど手元に残ってないんだよね。他の本はほとんど捨てられずに残っているのに。だから、グインは、一回読んだきり、なんだ。もう30年近くになるんだね、最初のグイン、読んでから。
とにかく。
あと13冊のグイン・サーガ。ゆっくり楽しませてもらうことにするよ。
あっちの世界で、いっぱい書きためておいてね。栗本薫さん。
ただ、それだけのはなし。