企業家とは何か ― 2006年10月29日

 ちょっと前まで、結構大量の本を、しかも僕の読み慣れていない学術的な本を必要に駆られてたくさん読んでいたのだけれども。
 その必要が突然なくなって、ぽっかりしたところに読書の秋。
 もちろん、いままでかなりの期間、お預けをくっていた小説なんかも読むのだけれど、せっかく少し読み慣れてきた学術書や実用書、これからも少し読んでいきたいなあ。
 積んであるだけで読んでないやつもいろいろあるし。
 
 というわけで、決めたよ。
 少なくとも月に一冊は、経営学関連の本を読むよ。
 
 って決めたのが、10月のアタマだったから、初回からぎりぎり滑り込みになってしまったのだけれども。今月読んだのは、企業家とは何か J.A.シュンペーター 清成忠男訳。
 
 僕がこういった本を読む必要に駆られたのは、起業家に関する考察をするためだったのだけれども、企業家論の大本みたいなシュンペーターには、なかなかたどり着かずに終わっちゃったんだよね。だから、買ったきり読んでなかった、ちょっと心に引っかかっていた本を最初に選んだよ。薄かったしね。
 
 この本は、シュンペーターの1920年代後半と40年代後半の4つの論文からなっているのだけれども。
 そのころの企業家っていうのは、多くは資本家と同一視されていて。要は「持つもの」として多大な利益をあげているのが企業家(=経営者)っていうイメージなんだけれども。シュンペーターのいう企業家は、新しいことにチャレンジし、その報酬はそれによって得られる利益ではなく、資本の増加そのものであるってこと。
 新しいことにチャレンジするのだけれども、それは新しいものを創り出すことととは同一ではなく、また発明家と同一である必要もない(歴史的には同一であることが多いにしても)。
 
 あ、この場合の企業家っていうのは、ベンチャー企業の創業者という意味で僕が使っている起業家よりももう少し広い意味での「新規事業の開拓者」くらいの意味ね。
 
 僕の考察は、起業家が発明家と自覚的に分離していることが企業の発展を利する、くらいのことなのだけれども。
 起業家とはなにか。それは資本家とは分離して、「発明者」とも分離する。そういう議論が、80年も昔からあったんだね。
 
 経営学って新しい学問だって思っていたら、そんなこと全然無いんだね。
 だって、分子生物学なんて、ワトソンとクリックがDNAの構造を唱えてから50年の歴史しかないんだからね。
 
 ただ、それだけのはない。