ワインについての覚え書き その2 ― 2007年11月10日
ホントに覚え書きで、申し訳ないけれど。
第二弾です。僕が単品で再注文したワイン、紹介するね。
オレアレッド2006
別に感動とかそういうのでは全然ないのだけれど。
ああ、ワインって、葡萄酒なんだ。っていうことをあらためて実感させてくれる、濃い、ワインだね。
甘さっていうか、葡萄臭さたっぷりで、後味にはタンニンのざらっと感が舌に残って。これ、税抜き680円。
それは、まとめ買いしても、いいよね。
ビュゼ 1998 バロン・ダルブレ
BUZET 1998 BARON D'ALBRET
これはセットものじゃなくってね、あまりの宣伝文句のうまさに3本ほど買わされたのだけれども^^。
おいしいよ、これ。
ほとんど甘みがなくって、でも匂いがあって。渋みが口いっぱいに残って。
ああ、赤ワインって、室温で飲むっていうのはこういうことなんだな、っていうのがよく分かる。
冷えてるとおいしくないけどね。
ただ、なんていうか。
コルクの状態が、良くないんだよね。3本買って3本とも、僕のソムリエナイフでは割れてしまって、ちょっとくずが中に入ってしまう。
おいしいから、しょうがないんだけどね。だから、一人で飲むよう、かな。
ただ、それだけのはなし。
模倣犯 ― 2007年11月28日
宮部みゆきってね、そんなに重要なクリエーターではなかったんだよね。僕にとって。
いくつかの短編はとってもよくできていて、おもしろくって。でも、その勢いで読んだ長編は、イマイチだったんだよね。蒲生邸事件っていう本なんだけど。
なよっとした男の子が、なよっとしたまま事件に遭遇して、なよっとしたまま終わる。そのなよっとさ加減がね、短編ならいいけれど、長編の主人公としてはどうなんだろう、って。
僕の好みは短編小説よりも断然長編だからね。長編を楽しませてくれなかった宮部みゆきの本を手に取ることは、あんまりなくなったんだ。
今回もね、小説に興味があったわけではなくって。WOWOWでやった映画、模倣犯。これはこれでおもしろくって。でも、文庫本5冊の原作を2時間にまとめたせわしなさっていうのは、隠しようもなくって。おまけに、劇中ではホントに唐突に、「原作の設定ではこの映画で書かれていないものがまだまだありますよ、それはこの物語をひっくり返してしまうかも知れないものですよ」っていうセリフが出てくるものだから。
だから、読んでみることにしたんだ。宮部みゆきの、大長編。
ビックリしたし、ちょっと悔しいことに。僕は、夢中になって、読んだよ。
全5冊。一週間もかからずに、ね。
宮部みゆきって、彼女の描くミステリって、一般にいうミステリと、全然違うんだね。
っていうか、これはミステリではないよね。読者にとっての謎解きはないし(無いよね。僕は映画を先に見てしまったから無いように見えたけど)、名探偵もいないし。
この模倣犯とか、理由でもそうだけど。
宮部みゆきって、ドキュメンタリを描きたいんだね。仮想殺人事件の、仮想ドキュメント。
だから、長くなるんだね。被害者の側、犯人の側、そして容疑者の側、それらの関係者の側。そういうものを丹念に描いていく。犯人捜しよりも、その事件によって影響を受ける人々を描きたいんだよね。
おんなって、怖いな。
この長いお話を読みながら、僕はずっとそれを考えていたよ。おんなって、こわいな。
男の人には、少なくとも僕には、描けないな。健気な可愛い女の子が、状況にいたぶられて、周りを見る余裕もなくなって、追い詰められて、そして、とか。
拉致された女性達が、恐怖と戦いながら、一抹の希望にすがりつく様を、それが無惨に踏みにじられる様を。
そういう描写を、これはミステリだ、っていうエクスキューズを自ら壊して、淡々とリアルにしていくのって、やっぱり女の人、なんだな。
そう、思ったよ。
映画もね、視点をしっかり定めて、きちんとエピソードの取捨選択をして、その上で上手に再構成した、いい映画だと思うよ。
何よりも、僕は中居君が結構好きなんだよね。
映画も、小説も、ああ、おもしろかった。
ただ、それだけのはなし。
いくつかの短編はとってもよくできていて、おもしろくって。でも、その勢いで読んだ長編は、イマイチだったんだよね。蒲生邸事件っていう本なんだけど。
なよっとした男の子が、なよっとしたまま事件に遭遇して、なよっとしたまま終わる。そのなよっとさ加減がね、短編ならいいけれど、長編の主人公としてはどうなんだろう、って。
僕の好みは短編小説よりも断然長編だからね。長編を楽しませてくれなかった宮部みゆきの本を手に取ることは、あんまりなくなったんだ。
今回もね、小説に興味があったわけではなくって。WOWOWでやった映画、模倣犯。これはこれでおもしろくって。でも、文庫本5冊の原作を2時間にまとめたせわしなさっていうのは、隠しようもなくって。おまけに、劇中ではホントに唐突に、「原作の設定ではこの映画で書かれていないものがまだまだありますよ、それはこの物語をひっくり返してしまうかも知れないものですよ」っていうセリフが出てくるものだから。
だから、読んでみることにしたんだ。宮部みゆきの、大長編。
ビックリしたし、ちょっと悔しいことに。僕は、夢中になって、読んだよ。
全5冊。一週間もかからずに、ね。
宮部みゆきって、彼女の描くミステリって、一般にいうミステリと、全然違うんだね。
っていうか、これはミステリではないよね。読者にとっての謎解きはないし(無いよね。僕は映画を先に見てしまったから無いように見えたけど)、名探偵もいないし。
この模倣犯とか、理由でもそうだけど。
宮部みゆきって、ドキュメンタリを描きたいんだね。仮想殺人事件の、仮想ドキュメント。
だから、長くなるんだね。被害者の側、犯人の側、そして容疑者の側、それらの関係者の側。そういうものを丹念に描いていく。犯人捜しよりも、その事件によって影響を受ける人々を描きたいんだよね。
おんなって、怖いな。
この長いお話を読みながら、僕はずっとそれを考えていたよ。おんなって、こわいな。
男の人には、少なくとも僕には、描けないな。健気な可愛い女の子が、状況にいたぶられて、周りを見る余裕もなくなって、追い詰められて、そして、とか。
拉致された女性達が、恐怖と戦いながら、一抹の希望にすがりつく様を、それが無惨に踏みにじられる様を。
そういう描写を、これはミステリだ、っていうエクスキューズを自ら壊して、淡々とリアルにしていくのって、やっぱり女の人、なんだな。
そう、思ったよ。
映画もね、視点をしっかり定めて、きちんとエピソードの取捨選択をして、その上で上手に再構成した、いい映画だと思うよ。
何よりも、僕は中居君が結構好きなんだよね。
映画も、小説も、ああ、おもしろかった。
ただ、それだけのはなし。